ゴールドマンコレクション これぞ暁斎!世界が認めたその画力

日経新聞の「私の履歴書」に若冲のコレクターで知られるジョー・プライス氏が執筆をしている。1ヶ月、プライスコレクションの成り立ちが、本人の言葉で語られるのはとても嬉しい。同様に、日本美術にとっても良きコレクターに恵まれたことは、とても幸いなことでもあったと思う。例えば、イギリスの画商、イスラエル・ゴールドマン氏もそうだ。ハーバード大学で美術史を学び画商の道へ。オークションで出会った河鍋暁斎の作品をきかっけに、河鍋暁斎の世界的なコレクターになっている。

そのゴールドマン氏のコレクションが、現在、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで公開されている。

「ゴールドマンコレクション これぞ暁斎!世界が認めたその画力」
(写真は主催の許可を得て撮影しています)

暁斎の上手さやユニークさは言うまではないのですが、今回、展示を観て感じたのは、彼が「伝えたい」ことに一生懸命であったのではないかと感じました。例えば、「鷹に追われる風神」という作品も、鷹の動きの俊敏さが伝わってきて、ただただ描くのではなくて、何かこうした伝えたい欲求が絵を描かせているのではないかと感じました。だからこそ、様々な創意工夫も生まれたのではないでしょうか。

百鬼夜行図屏風も圧巻です。幕末から明治への時代の展開期を過ごし、その時代に負けない。これは、現代に生きる我々にも課されている使命ではないでしょうか。

『ゴールドマンコレクション これぞ暁斎!世界が認めたその画力』

開催期間:2017/2/23(木)-4/16(日) ※会期中無休
開館時間:10:00-19:00(入館は18:30まで)毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
会場  :Bunkamura ザ・ミュージアム
サイト :http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_kyosai/