泉屋博古館分館 うるしの彩りー漆黒と金銀が織りなす美の世界

東京・六本木の泉屋博古館分館で開催されている「うるしの彩り-漆黒と金銀が織りなす美の世界」展に行ってきました。写真は許可をいただいて撮影しています。

泉屋博古館分館ホームページ
https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/

漆の輝きってすごい、そう思いました。古代、誰かがこの素材を発見し、多くの人々の手によって日用品から芸術品まで、幅広く生活の中に溶け込んでいった漆。この展覧会では、住友家に伝わる品々で漆と人々のつながりをみることができます。

ちょうど先日、琳派の展覧会をみてきたこともあって、酒井抱一が依頼主に対して、棗の下絵を描き、これをもとに当時の人気蒔絵師 原羊遊斎が作成した棗はとても印象に残りました。

上)椿蒔絵棗書状 酒井抱一 江戸時代 19世紀
下)椿蒔絵棗 原羊遊斎 江戸時代 19世紀

 

さらに、香合や能で使われていた道具など、様々な場面を彩ってきた品々をみることができます。

左)陰陽貝椿蒔絵香合 江戸時代 17世紀
右)黒漆青貝芦葉達磨香合 明 15~16世紀

秋草絵巻文台・硯箱 迎田秋悦 明治時代後期~昭和初期 20世紀

 

■展覧会情報
期間:2018年6月2日(土)- 7月16日(月・祝)
午前10時00分~午後5時00分(入館は4時30分まで)
入館料:一般 800円(640円) / 学生600円(480円) / 中学生以下無料
20名以上の団体の方は(  )内の割引料金
休館日:月曜休館(7月16日は開館)

 

また、イベントもあります。(予約不要・要入館券)
B、Cは当日10時より入場券持参の方一名につき一枚、座席指定付整理券を配布。

A.ゲスト・トーク
6月2日(土) 15:00~16:00
ゲスト:室瀬智弥氏(目白漆芸文化財研究所 代表取締役)
うるしの技法からみる漆芸作品の魅力をご紹介。

B.講演会 「漆器で愉しむ京(みやこ)の文化」
6月9日(土) 15:00~16:00
ゲスト:中尾優衣氏(東京国立近代美術館 主任研究員)

C.ロビーコンサート 「尺八が奏でる美の世界」
6月16日(土)15:00~16:00
尺八奏者:田嶋謙一氏

D.ゲスト・トーク
6月23日(土)15:00~16:00
ゲスト:小池富雄氏(鶴見大学文学部文化財学科教授)
歴史的背景からたどる漆芸作品の魅力をご紹介。

E.ランチタイム・ショートギャラリートーク
6月7・28日・7月5日(各木)12:15~12:45
ナビゲーター:森下愛子(当館学芸員)