簡素な生き方

人工知能の話題も多い中、この本のこの一節が目に留まった。

「現代人が頭を抱えている大きな問題に、社会的要素としての個人の教養の問題があります。今日の社会組織においては、すべてがこの要素に立ち返ります。この要素をなおざりにすることによって、進歩という恩恵を失うだけでなく、最も粘り強い努力を私たちの敵に仕立てあげてしますのです恐れもあるのです。
ある労働者が絶え間なく改良されていく機械を使っていて、その労働者自身の価値が下がっているとしたら、その機械はなんの役に立つというのでしょう?分別も自覚もないままその機械を操作している労働者のミスがさらに悪化するだけではないでしょうか。」

『簡素な生き方』シャルル・ヴァグネル著 山本知子訳

ただし、この本、シャルル・ヴァグネル が語っていることは 教育やお金の使い方など様々なことに言及していて、彼自身が現代のテクノロジーを想起していたわけではないと思いますが、でも当てはまる事が多くあり、思想は永遠であると感じました。