古書店でタイトルにひかれて、『画廊と「日常」』という本を手にした。そこから、双ギャラリーのこと、塚本豊子さんのことを知りました。知ろうと思えば知れたのに、触れようと思えば触れられたはずなのに、とても後悔しました。

双ギャラリーは、1985年に吉祥寺に設立され、その後、小金井に移転。2022年に幕を閉じます。その時、『画廊と作家たち』という本も出されていますが、ちょうどそれよりも10年前に出版されたのが本書です。双ギャラリーをオープンされた1985年~2000年までの開催された企画展のことを中心に描かれています。
菅木志雄や柳幸典、李禹煥、森村泰昌、多田正美などの名前が次々に登場します。
その他、名前をみてはネットで調べるという作業がだいぶ続きました。
普段、足を運んでいるギャラリーにだって、ギャラリストが普段は語らないけれど、作家との間や顧客との間で様々なことが起きて、そこからも作家にインスピレーションを与えたり、新たな試みが生れたりしているのだろうと思いました。
作品を作ることもそうですが、何かこんな場所が作りたいとも思います。
ただ、塚本豊子さんのアートへの理解、思考力といったものを持ち得るのだろうかと思うと、とても弱気きになります。
ただ一つの解として、本書に書かれているような画廊を非日常の場であるといった理解を持つと、そこから生まれる営みのようなものが出てくるのではないかと思いました。考えてみれば、会社だって、多くの時間を過ごしているので日常とは思いますが、人間の力を超えた資本の観点からみた非日常性があることで、事業を起こしていけるのだと思います。そこにある様々な人間の想いも、日常・非日常の区分けにおけば、案外、アートと通じているのかもしれません。なざか、そこに断絶を置いたりしがちなのだけれども、実はそれはとても表層的なもののように感じます。
さて、これからどうするか、そんな思案が続きます。
