日本におけるミュシャコレクション

チェコのお土産にとミュシャのキーホルダーをもらった数日後、横浜でやっていたミュシャ展のチケットを別の方からいただくという偶然があり、とても個人的な「ミュシャ・ウィーク」ということで、横浜のミュシャ展に行ってきました。そして、そこで知った「OGATAコレクション」について調べてみました。(ミュシャの大ファンの方には常識なことだと思うのですが・・・)

「OGATAコレクション」の起源は、かつてあった「カメラのドイ」という家電量販店(株式会社ドイ)の創業者・故土居君雄氏(1926-1990)につながります。土居氏は、アルフォンス・ミュシャの作品のコレクターとして有名で、死後そのコレクションは堺市に寄付され、堺アルフォンス・ミュシャ館になっています。

その株式会社ドイに入社し、ドイツに駐在し業務の傍ら、土居氏のコレクション形成にも貢献されたのが、「OGATAコレクション」の尾形寿行氏だったのです。尾形さんの会社のホームページを拝見すると、ミュシャのコレクションをはじめたきっかけなども紹介されています。

アルフォンス・ミュシャの魅力は作品もそうですが、芸術と国家、民族、そうしたものを深く考察し母国に貢献することに執念した人物のように思います。そのミュシャに、日本人の男性2人が魅了され、それぞれコレクションを形成し、日本の多くのファンがミュシャの作品群を眼にすることができるというのは、素敵なことだと思いました。

その一方で、写真業界のフィルムからデジタルカメラへの流れ、量販店間の激しい競争など大きな経済のうねりがあったことも興味深いです。コレクションから何か人間模様だったり、コレクターからみたその作家の魅力などに想像力をふくらませながら、作品を鑑賞することも面白いです。

そういえば横浜の展覧会のショップコーナーで、カードがおさめられたファイルを片手にミュシャの魅力を語っている方がいらしゃったのですが、ネットで拝見するとその方が尾形氏でした。コレクションのことなど、お話をうかがいたかったです。


堺アルフォンス・ミュシャ館
https://mucha.sakai-bunshin.com/

OGATAコレクション(尾形企画)
https://mucha.co.jp/